◆視察①
三友システムアプレイザル(東京都千代田区)
調査項目:空き家トリアージの取組について

日本全国で深刻化する空き家問題に対応するために、三友システムアプレイザルが実施している「空き家トリアージ」の取り組みについて調査した。空き家トリアージとは、空き家を資源と捉え、「空き家調査員の育成」と「空き家の評価・分類」を組み合わせることで、効率的かつ的確に管理する手法である。建物の築年数や修繕履歴などの情報を収集したうえで、専門の調査員が現地で状態を確認し、緊急度や重要度に応じた分類を行い、最適な対応策を導き出す。調査後はレポートが作成され、所有者や自治体に提供される。本取り組みは、地域の景観・安全性の維持に寄与するものであり、個人情報保護の観点からの法整備も課題として認識されている。
◆視察②
株式会社Fujisawa SSTマネジメント及び藤沢市役所(神奈川県藤沢市)
調査項目:Fujisawa SST及びシティープロモーションについて

神奈川県藤沢市で進められているFujisawa SST(サスティナブル・スマートタウン)と、市が推進するシティープロモーション事業について調査した。Fujisawa SSTは、持続可能な社会を目指したスマートタウン構想で、太陽光発電や蓄電池、スマートグリッドなどを活用し、環境負荷の少ない暮らしを実現している。住民の参加を促すイベントや技術導入も積極的に行われている。一方、藤沢市のシティープロモーションは、観光・産業・教育など多面的な魅力を市内外に発信するもので、SNSやマスコットキャラクター「ふじキュン♡」を活用し、地域活性化を図っている。特にインフルエンサーを用いたSNS戦略が効果的であり、他自治体の情報発信の参考になる先進的な事例であった。
◆視察③
熊本移住祭(東京交通会館)
調査項目:熊本移住祭について

東京交通会館で開催された「熊本移住祭」の現場を訪れ、熊本県が主催する移住促進イベントの内容と移住希望者のニーズについて調査を行った。特に、八代市のブースにも多くの相談者が訪れ、自然環境や農業に関心を持つ移住希望者が多い傾向が見られた。一方で、熊本県内には同様の特徴を持つ自治体が多いため、相談者にとっては選択に迷いがあるとの印象も受けた。これに対し、本市としては独自性のある魅力を明確に打ち出し、移住希望者の心に響くようなネーミングやブランディングの工夫が求められると感じた。